ロシアンルーレット(Russian roulette)は、リボルバー式拳銃に一発だけ実包(弾薬)を装填し、適当にシリンダーを回転させてから自分の頭(特にこめかみ)に向け引き金を引くゲーム。弾丸が入っていると予想した場合、天井に向けて引き金を引くことも可能とされるが、不発の場合無条件で負けとなる。なお、リボルバーは設計上、シリンダーのどの穴に弾が入っているか視認できる。よって残りの穴にダミーカートリッジを装填する、目隠しをするなどの対策をとるか、或いは何らかの理由で判断力を失っているか強制されている場合でもなければ、ルールにより負けにはなっても死を避けることは難しくないと考えられる。
実際に行われた例は少なく、フィクションで有名になった後、それを真似る者が出てきたと言って良い。そのため、以下の説明も多くをフィクション上の設定に頼っている。
INFORMATION
次のような目的で行われるとされる。
弾を込めて、1発か、あらかじめ設定した回数続けて引き金を引く。
ランダム方式では、一人が引き金を引いた時に弾が発射する確率は変わらない。ただし、弾が発射した時点でゲームは終了するため、順番が後の人間に回ってくる確率は低くなる。従って、後の順番の方が有利である。
一方、順番方式では、後になるほど引き金を引いた時に弾が発射する確率は高くなるが、後の人間に回ってくる確率は後になるほど低いため、数学的には全員が平等なゲームといえる。
名前の通りロシアが発祥の地とされ、「帝政ロシア軍で行われていた」、あるいは「囚人が看守に強要されたゲーム」だと言われるが、確証は無い。
文書にロシアンルーレットの名称が現れたのは、1937年にGeorges Surdezが書いた短編小説が最初である。1917年ごろのロシア革命時にルーマニアに駐屯していたロシア帝国軍で、全てを失ったと感じた軍人達が自暴自棄になって始めたゲームだと、フランス外人部隊のロシア人軍曹が説明している。
しかし、1905年と1921年に出版された、退役ロシア帝国軍人が書いた回顧録には、様々な自殺的、自暴自棄な行動が描かれているが、ロシアンルーレットを思わせる記述は無い。
ロシアンルーレットを髣髴とさせる古い記述として、ミハイル・レールモントフの 『現代の英雄』(1840年)の最終章である「運命論者」に、ロシア軍のセルビア人中尉が拳銃の銃口を自分の額に当てて引き金を引くという賭けを行う場面 が登場する。しかし作中では賭けに特別な名称は示されず、またその賭け自体もそれを行ったセルビア人中尉が即興で思い付いたものとして描写されている。
1978年の映画「ディア・ハンター」で世界的に知られるようになった。
バラエティ番組などでは、
などのゲームとして登場する事が多い。
その他、日本テレビ『ダウンタウンのガキの使いやあらへんで!!』では様々なロシアンルーレットを行なっており、ロシアンルーレットに負けて実害を被った後、さらに罰ゲームが科せられる。
また、居酒屋やカラオケなどの飲食店では、1つだけわさびが大量に入った「ロシアンたこ焼き」等のメニューとして出している所もある。
近年ではパーティーグッズの一種として、拳銃型のグリップに膨らませた風船を取り付け、トリガーを引くとランダムで風船が破裂するという玩具も存在し、危険性を伴わずにスリルだけを楽しむことができる。
ロック・グループのシカゴのリードギタリスト、テリー・キャスが1978年1月23日に実行、命中して死亡した。31歳。
同じく、テキサス州でマイケル・バーバー・ジュニアとブライアン・トッド・ウォーカーが2006年3月に実行、命中したマイケルはアマリロの病院に運び込まれたがまもなく死亡した。21歳だった。銃の持ち主のブライアンは逮捕された。
また、マルコムX、グレアム・グリーンは若い頃に実行したことがあると後に告白している。
その他「自動装填式銃でロシアンルーレットを行ったこと」を理由としてダーウィン賞を受賞した人物が存在している(当然ながら、本人は死亡している)。
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